山中の洞窟で味わう「森の料理」:南チロルのレストラン「YERA」が提案する究極のガストロノミー

ドロミテの山々に囲まれた「FORESTIS」は、都会の喧騒から遠く離れ、澄んだ水と空気、そして豊かな自然の静寂の中に位置しています。オーナーのTeresaとStefan Hinteregger夫妻は、自身の感性を信じてこの場所を築き上げ、世界中のゲストに本物の安らぎを提供してきました。その新たな章として誕生したのが、レストラン「YERA」です。
ケルトの智慧と「収穫」を象徴する場所

この地には3,000年以上前、ケルト人が定住していました。彼らにとって自然は導き手であり、教師でした。レストラン名である「YERA」は、レティア・ケルト語で「収穫」を意味します。厳しい労働の後に訪れる自然の恩恵を祝う、年間で最も重要な時期を象徴しています。エグゼクティブシェフのRoland Lamprechtは、このケルトの教えを現代の料理に反映させ、森の素材を主役にした独自のガストロノミーを追求しています。
赤土と火を囲む、原始的かつ洗練された空間

YERAへの道は、FORESTISの背後にある山道を登ることから始まります。重厚な扉を開けると、そこには外界から遮断された洞窟のような空間が広がっています。壁と床には、対岸にそびえるペイテルコフェル山の特徴である「赤土」が用いられ、天井は逆さまになった船の船体のような木造構造をしています。中央には火炉が据えられ、ゲストは火を囲むように集います。ここでは、味覚、沈黙、そして共に過ごす時間だけに集中できるよう、あらゆる雑音が排除されています。
森の息吹を閉じ込めた「フォレスト・キュイジーヌ」

Roland Lamprechtが提供するのは、クラシックなコース形式にとらわれない季節の料理です。春から秋にかけて森で収穫されたベリー、ナッツ、キノコ、ハーブ、そして針葉樹の芽などは、発酵、塩漬け、乾燥、燻製といった先祖代々の伝統技法を用いて保存され、冬の間もその風味を楽しむことができます。「私たちは先祖が行ってきたことを、現代的な手法で再現しているだけです」とシェフは語ります。提供されるドリンクもすべて自家製で、アルコール度数は5%以下に抑えられた自然発酵のもの。料理との完璧な調和を目指しています。
伝統を未来へ繋ぐ、持続可能なガストロノミー

YERAでの食事体験は、細部に至るまで自然への敬意に満ちています。テーブルには丸太が使用され、食器はTeresa Hintereggerが特別にデザインしたもの。標準的なカトラリーの代わりに木製のスティックが用意され、時には手で食べることも推奨されます。ゲストは目の前で調理される料理を眺め、シェフとの対話を通じて、自然のサイクルと文化の継承を肌で感じることができます。18席限定のこの特別な空間は、世界で最も非日常的なレストランの一つと言えるでしょう。
施設概要
- 施設名
- YERA(イエラ)
- 所在地
- Palmschoß 22 — 39042 Brixen, Dolomites — Italy
- 提供開始日
- 2023年6月1日
- 営業時間
- 火曜日〜土曜日 18:30〜22:30頃
- 席数
- 18席
- 価格
- お一人様 650.00ユーロ
- 予約方法
- 公式サイトまたは電話(+39 0472521008)、メール(reservation@yera.it)にて承ります。FORESTIS宿泊客以外のご利用も可能です。